クラウドセールとは?
クラウドセール(Crowdsale)とは、ICO(Initial Coin Offering)における別称の一種であり、インターネット上で資金調達を考えている個人や企業が独自にコインやトークンを販売し、出資者から資金を得る新たなインターネット上の投資ビジネスの一種を指します。トークンセールなどとも呼ばれます。
目次
「クラウド」「資金調達」と聞くと「クラウドファンディング」を思い浮かべる方も多いかと思います。クラウドセールも売り手と買い手の関係性としては似ていますが、大きな違いがクラウドファンディングはあくまで「寄付」ですが、クラウドセールは「投資」が目的となります。
ICOの段階におけるクラウドセール
ICOのメインとなるのがクラウドセールなのですが、ICOには主に「プレセール」「クラウドセール」「取引所上場」と、大きく3つの流れに大分することが出来ます。
プレセール
プレセールは、クラウドセールより前に行われる販売期間のことであり、だいたいのプレセールにおいて割引が設定されており、クラウドセールで購入するよりもより安価に購入できるというメリットがあります。また、プレセール期間をいくつかに分け、時期によって割引率を変える販売元も存在します。
クラウドセール
次に行われるのがクラウドセール。おおよそ1か月間販売され、その間に設定した金額に到達するか、期間が終了するまで行われます。プレセールに比べれば割高になってしまう分、情報量も多く出回るようになるのがメリットと言えます。
どちらも一長一短ではありますが、早い段階でそのICOに投資することを決めていればプレセールへ参加するという形を取るのが最も安く投資することが出来るということになります。2018年にはブロックチェーン技術を活用した製品・サービスを開発するスタートアップの多くがICOで資金を調達しました。
最終的に収益を得る、仮想通貨取引所への上場
そしてICOにおける最終的な目標が、仮想通貨取引所への上場となります。クラウドセール後、順調にプロジェクトが進んでいくと、購入したトークンやコインも大きな価値を持ちます。そしてその価値が取引所に認められてようやく現金に引き換えることが可能となります。ちなみに、過去の事例では数億倍の価値にまで膨れ上がったICOも存在します。
クラウドセールへの参加方法
肝心の参加方法ですが、基本的にクラウドセールの多くは仮想通貨で募集を行うため「仮想通貨を所持していること」が最低限の参加条件となります。
その後、ICO案件サイトなどで募集を行っている案件を探すことになります。この時非常に大事なのが「ホワイトペーパー」です。事業内容をはじめ「実際に集めた資金をどのように配分し、利用するか」といった部分も書かれており、クラウドセールへ参加を判断するにあたって非常に重要な役割を果たしています。
クラウドセールにする際の注意点
2018年頃ブームになったICO投資ですが、中には詐欺まがいとも言えそうな、ホワイトペーパーに提示されていたプロジェクト自体が実存していなかったというICOまで出現しました。
その後、ICOや仮想通貨に対する規制が世界各地で整えられ、ブームが過ぎ去った今そのような案件は少ないと思われますが、リスクがあるという事を考慮し、投資する案件は慎重に選ぶようにしましょう。